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米国市民であるYouTuberが日本で活動を行った場合の所得税の取扱い
大阪市都島区に事務所を構える、相続・国際税務を専門とする村田綜合税務会計事務所です。
本日は、最近問い合わせを受けることの多い、米国市民権を有する方が日本でYouTuberとして活動を行った場合の所得税の取扱いについて紹介します。
1.事例
私は米国市民権を有しており、3年前に日本に来日をしました。日本国籍である配偶者とともに居住しています。YouTuberとしてメインで活動をしており、活動で得た広告収益は全て米国の銀行口座へ入金をされています。来日以降、たびたび米国口座から日本の銀行口座へ生活費相当分の送金を行っています。
この場合、私は日本で確定申告を行う必要がありますか。
2.回答
YouTubeによる広告収益は日米租税条約により国内源泉所得に該当するため、日本の銀行口座への送金額の有無に関わらず、事業所得として申告をする必要があります。
また、消費税については課税対象となりません。
3.所得税法の取扱いの詳細
① 納税義務者の区分
日本において住所を有していることから、所得税法上居住者に該当します。また、外国籍であることから、居住者のうち非永住者に該当します。
② YouTube収益の取扱い
YouTubeの広告収益は、所得税法上、使用料(ロイヤリティ)に該当します。また、「国外において業務を行う者から受け取る使用料」は国外源泉所得とされている(所法95条④九)ところ、YouTube収益は国外のGoogle社から受け取ることが一般的であるため、国外源泉所得に該当します。
一方で、日米租税条約第12条(使用料)では、「他方の締約国(=日本)の居住者が受益者である使用料に対しては、他方の締約国(=日本)においてのみ租税を課することが出来る」とあり、源泉地を日本としています。
そのため、租税条約と所得税法で異なる定めがあることになるため、租税条約に従い、日本での国内源泉所得とされます(所得税法162①)
➂ 結論
②により国内源泉所得に該当することから、日本の銀行口座への送金有無に関わらず、YouTubeによる所得が事業所得として課税されます。
4.消費税法の取扱いの詳細
① 消費税の課税要件
消費税の課税対象となるのは、以下の4要件を満たした場合となります。
・国内取引であること
・事業者が事業として行う者であること
・対価を得て行うものであること
・資産の譲渡、貸付、役務の提供であること
このうち、「国内取引であること」以外は要件を満たしていますので、「国内取引であること」に該当するか否かの検討が必要となります。
② 国内取引とは
YouTubeの広告配信については、電気通信利用役務の提供(消費税法第四条➂)に該当します。具体例については、国税庁からも公表をされており、電気通信利用役務の提供のうち、「インターネット等を通じた広告の配信・掲載」に該当します。
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/cross-kokugai.pdf
この場合、国内取引か否かは、役務の提供を受ける者が日本国内か国外に所在しているかで判定を行います。
本件の場合、Google社は国外に所在しているケースが多いため、国外取引に該当します。
➂ 結論
②により「国内取引であること」の要件を満たさないため、消費税の課税対象とはなりません。
今回は、米国市民権を有する方の日本の所得税及び消費税に取扱いについて紹介をいたしました。類似のケースでお困りの方がいらっしゃいましたら、「お問い合わせ」フォームからお問い合わせ下さい。