日本国内で展示即売会に参加した外国法人への課税

2026.06.12  [Fri]

大阪市都島区に事務所を構える、相続・国際税務を専門とする村田綜合税務会計事務所です。
今回は、外国法人が日本で展示即売会を開催した場合の課税についてご紹介致します。

1.事例

弊社は米国に本社を構える外国法人です。このたび、日本国内で開催される展示即売会イベントに、1週間参加することとなりました。
この場合、日本で税務申告を行う必要はありますか。

2.回答

本件イベントで得た所得について、日本で法人税申告をする必要があると考えられます。また、消費税については原則納税義務はありませんが、課税事業者を選択している場合や、インボイス事業者である場合は消費税の納税義務が生じます。

3.法人税の詳細

① 外国法人は、国内で恒久的施設を有するかどうかの区分に応じ、日本において法人税が課税されます。恒久的施設には例えば、

・事業の管理行う場所、支店、事務所、工場、作業場若しくは鉱山その他の天然資源を採取する場所またはその他事業を行う一定の場所

・国内にある建設、据付等の工事またはこれらの指揮監督の役務の提供で1年を超えて行う場所

・国内に置く代理人等で、その事業に関し、反復して契約を締結する権限を有し、または契約締結のために反復して主要な役割を果たす者等一定の者

が該当します(法人税2条十二の十九)。

また、「その他事業を行う場所」には、倉庫、サーバー等のほか、外国法人が国内において事業拠点としているホテルの一室、展示即売場その他これらに類する場所が含まれるとされています。

②①により、恒久的施設には展示即売場が含まれるため、今回のイベントによる所得については、恒久的施設を通じて得た所得、つまり国内源泉所得とみなされる可能性が高いと考えます。

したがって、当該所得については、日本で法人税申告を行い、納税をする必要があると考えます。

4.消費税の詳細

①消費税の4要件

消費税の課税対象となるのは、以下のすべての条件に該当する取引となります。
・国内において行う取引であること

・事業者が事業として行う取引であること

・対価を得て行う取引であること

・資産の譲渡、資産の貸付、役務の提供であること

今回の事例は、この4要件にいずれも該当すると考えられるため、消費税の課税対象となります。

②消費税の納税義務者

外国法人は基準期間の課税売上を有さない免税事業者と考えられるため、消費税の納税義務はありませんが、消費税の課税事業者選択届出書を提出した場合や、適格請求書発行事業者(インボイス事業者)である場合は、消費税の納税義務が生じます。

 

今回は日本で展示即売会イベントを開催した外国法人について紹介をしました。
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