日本に居住する米国市民が受け取る米国配当にかかる外国税額控除

2026.09.11  [Fri]

大阪市都島区に事務所を有する、相続・国際税務を専門とする村田綜合税務会計事務所です。
今回は、日本に居住されている米国市民の方が受け取る米国配当にまつわる外国税額控除の取扱いについて、Q&A方式でまとめます。

1. 事例

私は米国市民(永住者)です。米国法人から配当を受け取り、10%の源泉所得税が引かれていました。米国市民は米国において全世界所得課税がされるため、米国での確定申告を行ったところ、配当も含めて37%の税率で申告及び納税をしています。
この場合、日本の確定申告での税金から、米国で納めた配当にかかる37%分の税金を控除できるのでしょうか。

2. 回答

外国税額控除に対象となる外国所得税は、米国で配当に課されている10%の源泉所得税のみとなります。

3.理由

日米租税条約23条 3項(a)では、合衆国市民でもある日本の居住者に対する日本の外国税額控除の適用にあたって考慮すべき外国所得税の範囲は、その者に対する米国の確定申告による所得税ではなく、その者が合衆国市民でないとした場合に合衆国が日本の居住者に対して本条約に基づいて課すことが出来る所得税を限度とする、こととされています。
この条約を踏まえ、国内方でも、居住者の所得に対して課される外国所得税の額で、租税条約の規定において外国税額控除の計算にあたって考慮しないものとされるものは、控除対象外国所得税(所法95①)に含まれないものとされています(所令222の2④五)。

つまり、かみ砕きますと、当該条項はその者が米国市民権を持たない日本人とした場合に課される税金が日本で外国税額控除をとれるということになります。
米国市民権を有する米国人は、米国で源泉徴収された配当所得を確定申告で精算する必要がありますが、米国の確定申告において追加で税金を納めたとしても、それは米国市民権を有することから課された税金であるため、その分は日本の外国税額控除の対象とはなりません。
外国税額控除の対象となるのは、源泉所得税として引かれた分のみとなります。

今回は、米国市民権を有する方が特に迷いやすい日本の確定申告での外国税額控除についてまとめました。
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